NPO法人アーキペラゴが「脱使い捨てプラスチックボトル」の活動により海ごみゼロアワード2019 日本財団賞を受賞。会長森田も活動に参加。

GOFIELDの会長森田はNPO法人アーキペラゴの副理事長として、2009年から瀬戸内海のプラスチックごみの回収や調査を行ってきました。
「うどん県からはじめる脱使い捨てプラスチックボトルの取り組み」と題し、海ごみゼロアワード2019に応募。ユニークな取り組みが評価され、アイディア部門で日本財団賞を受賞しました。


屋島でのビーチクリーンアップ

10年間の海ごみ調査で分かってきたごみの種類(瀬戸内海)
1位 カキ養殖用パイプ
2位 ペットボトル
3位 ペットボトルキャップ
4位 食品の包装、袋
5位 食品容器(プラスチック)(破片化されたものを除く)

2013年からは海ごみだけでなく、河川ごみの調査も開始しました。
そこから見えてきたことは、河川を通じて街からやってくる生活ごみの多さ。
プラスチックごみの削減は回収だけでは解決しない、「ライフスタイルの転換」が必要だと考えました。

そこで着目したのは、プラスチックの中でも取り組みやすい「ペットボトル」を削減すること。
「子どもの頃はペットボトルの水を飲んでいた?小学校のときは水筒を持って出かけていたんじゃない?だったらペットボトルを買わなくても生活はできるんだよ」と森田。

困るのは水筒の水が空になったときだと。水を補給できる場所があれば、その問題が解決できるとアクションを起こしました。

うどん県(香川県)ならではの発想!オアシスマップは「うどん店」から

その取り組みが2018年に開始した「オアシスマップ」プロジェクト。
オアシスマップとは、マイボトルを持参すれば水やお湯を補給できるスポットのことです。


オアシスマップ

これまでも、うどん店で水を汲んだり、赤ちゃんのミルク用にお湯をもらうという需要はあったそう。それを可視化して誰でも利用できるようにしたものが「オアシスマップ」なのです。
現在の協力店は47店(2019年6月27日)。
記念すべき第1号はうどん店「ひさ枝」さんでした。


うどん店「ひさ枝」

セルフうどん店なら必ずある給水器。お客様も自分で水を汲むことに慣れています。給水利用者にも店の方にも心理的なストレスが少ないのではと考えました。


うどん店「ひさ枝」
うどん店「ひさ枝」での給水の様子

第2号以降は、Facebookや知人を通じてお店の方から協力を申し出てくれました。ゲストハウスやカフェ、企業にも「オアシスマップ」の輪が広がっています。


ゲストハウスKinko
ゲストハウスKinko

受賞では10年間の海ごみ調査の分析をもとに、次の展開を考え、実際に「オアシスマップ」のアクションを起こしたことが評価されました。


海ごみゼロアワード2019の表彰式
海ごみゼロアワード2019の表彰式

今後の取り組みは?

  • クリーンアップに参加しているサポーターの組織化
  • 香川県内イベント等へのリユース食器の普及
  • 四国内の給水スポットのネットワーク化

2019年5月には、給水スポットを全国に広げるための組織「Refill-Japan」が設立され、NPO法人アーキペラゴも地域Refillとして参加しています。
ヨーロッパやカナダでは給水スポットやリユースは常識となりつつあり、日本は遅れているとも。

「見せかけの“やっています”では解決しない。本気の取り組みをしなければならない時代が目の前まで来ている」
と、森田は受賞の喜びに浸る間もなく、その先を見据えています。


海ごみの調査をする会長の森田

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